小学生に絶大な人気を誇った「でんぢゃらすじーさん」

小学生のときに、当時コロコロで人気ナンバーワンだった「でんぢゃらすじーさん」に感化されて「でんぢゃらすばーさん」というマンガを書いたことを思い出した。

ぶっちゃけそのマンガはネタを本家からほぼ丸パクリしていたし、痛々しいったらこの上ないマンガだったけど、当時はそんなマンガでも描いていて楽しかったなあ。
というかでんぢゃらすじーさんが大好きだった。

あと俺の好きなマンガに「光の大社員」ってのがあるんですね。
クレヨンしんちゃんでおなじみ「まんがタウン」で連載中!)

でんぢゃらすじーさんが好きだったのは、小学生にはドストライクの「安易な下ネタ」と、あと「勢い」、このふたつの要素のおかげだったと思う。
あ、「光の大社員」は決して下ネタではない!ただ、「勢い」は共通している。

なんだろう、ネタがつまらなくても、勢いでおもしろいマンガになるんだなって思った。
いや決して「光の大社員」のネタがつまらんって言ってるわけじゃないよ。
その演出手法が素晴らしいんですよ。


とりあえず俺は小学生向けの下ネタが大好きらしい。昔から薄々感づいてたけど。
アダルティな性交渉ネタとか女性器ネタよりも「うんこ」「ちんちん」が好き。どうもそんな感じらしい。

でもいくら小学生向けの漫画雑誌だからといって、下ネタが「おもしろい」と「引く」の天秤ってすごく難しいと思っている。
それは今まで力説してきたような、「下ネタが『引く』のは、写実的すぎるから」という理論もあるけど、それ以上に「幼稚過ぎる」ってのもある。逆向きのベクトルですね。

ところがこれは小学生向けのマンガを描く人にとってはすごく難しい問題で、一概に解決することは出来ないと思う。

なぜなら、小学生の成長速度はすごく速いから。
成長というのは身体的なことだけでなく、精神的な成長も含む。
つまり、一年生のとき「うんこ」だけで爆笑できた児童が、六年生になって「うんこ」で爆笑できるわけじゃないんだ。

実際私は、コロコロでなんか読者からの投稿を紹介するコーナー(なんたらバカデミーみたいな)で、「うんちもれ蔵」っていうウンコキャラが新しく出てきたとき、
「アホか」
と思ったのだ。小学生の分際で。
なんかもう、安易すぎるだろって思った。
編集部のやつら、小学生がウンコだけで笑うと思ったら大間違いだぞ!と。
自分もちょっと前までウンコだけで大爆笑だったのに。

で、そのあと、私は中学に入り、さらに精神的成長を遂げて、コロコロに月480円出すことが不釣り合いに思い始め、コロコロを購読することを辞めた。
べつに示し合わせてなかったけど、周りの友達もコロコロを読むことを辞めた。
これが、コロコロコミックからの卒業である。


ところが、今になって「でんぢゃらすじーさん」の単行本をブックオフで買って、大爆笑してるんですよね。
なんでだろう。なんかおもしろいよね。
これは「幼稚」なだけのマンガではないと思う。
まだ連載してるのかなあ。

あと四コマでは「ケシカスくん」とかすごい好きだった。
ああいう四コマが憧れかもしれない。